福祉体験学習ガイド

3.準備と事前指導

Q3-1:施設やゲストティーチャーはどう探したらいいのでしょう?

◆地域の社会資源を調べよう

  まず、市内の福祉施設や人材の情報は、社会福祉協議会や市役所の保健福祉部に聞きに行ってみるのが一番です。最近の資料や情報を提供してくれると思います。大体の施設情報はこのハンドブックにも掲載されていますが、各施設の特徴や専門的な機関、最近できた施設などについては専門機関で尋ねた方が詳細な情報が得られると思います。人材や団体、サークルについての情報も、つくば市の生涯学習情報や社会福祉協議会のボランティアサークル情報などでリスト化されているものがあり、問い合わせに応じて情報提供をしてくれます。しかし、口コミで情報を集めた方が目的に合った人材が見つかる場合もありますので、希望する内容をしっかり伝えながら「社会福祉協議会」や「生涯学習課」、PTA関係者など地域の人々から話を聞いてみてください。
 

◆受け入れ施設をどう探すか

  実際の体験施設を探す場合には、体験目的や希望する活動のほか、交通手段や子どもたちが自力で行ける範囲、父母の協力の可能性等から、体験できそうな施設を幾つか探さなければなりません。つぎに、その中から受け入れてもらえる施設を探す必要もあります。施設側にも都合があり、希望通りには受け入れてもらえない場合もよくあります。
 まずは、このハンドブックに掲載された連絡先などから、希望する施設にコンタクトをとってみましょう。ただ、初めての試みでどう交渉してよいか分からないという場合や特別な体験を希望する場合には、「社会福祉協議会」に相談すれば、施設との間に入ってくれたり、受け入れてくれるところを紹介してくれたりしますので、うまく活用してみてください。


◆地域の人材をゲストティーチャーに

 福祉のゲストティーチャーを探すには、まずは、子どもたちの暮らす地域に目を向けていただくのが一番いいと思います。児童・生徒の父母を通して、地域のお年寄りや障害のある方で学校に協力してくれる方を探してみてください。最近は、福祉や介護の仕事をしている方やボランティア活動をされている方が地域にかなりいますので、そんな方々を通して情報収集をしてみるのも一つの方法です。また、そんな方々自身の仕事や活動の話を聞いてみるのも、子どもたちにとって親近感があって、興味深いだろうとと感じます。
  それ以外に特別なゲストティーチャーを探したい場合には「社会福祉協議会」に声をかけてみるのがよいと思います。社会福祉協議会のボランティアセンターにはこれまでのゲストティーチャー経験者の情報や地域の人材情報がかなり集められていますので、地域の人脈を通して、適切な人を探すお手伝いをしてくれると思います。なお、ボランティアセンターでの人材紹介や市民活動団体紹介は、福祉分野だけとは限りません。環境保護活動や国際交流活動を活発に行っている市民や市民団体の紹介もできるようですので、困ったときには一度相談してみてください。

コラム:施設側から学校へ要望すること

 施設体験を希望される場合には、どの施設でもボランティアや実習受入の担当者が決められていますので、まずは、その人と連絡をとってください。電話だけで施設体験の日時や内容を決めてしまおうとされる先生もおられますが、施設側の都合や受け入れ体制もありますので、打ち合わせの時間をしっかり取って、その話し合いにより体験予定を決めていただきたいと思います。
 その打ち合わせ時には、先生側からまず、施設体験の目標やねらい、体験を希望する子どもたちの年齢や人数、体験したい内容、希望する日時などをしっかり聞かせてください。その希望に対し、施設側の予定や事情、施設側で協力できそうなことやできないことなどをお話ししますので、それを踏まえ、どのような予定で、どのような活動が出来るのかを一緒に考えさせていただきたいと思います。その打ち合わせ時に、当日の所持品や引率者への希望、注意事項などもお伝えします。
 なお、体験日時について、学校側の都合を一方的に要望される学校もありますが、施設にも各種行事や訪問者の予定がありますので、何日か候補をあげて交渉していただければ助かります。

Q3-2:準備の段階で考えておかなければならないことは?

◆体験相手との打ち合わせ

  施設体験や交流事業を行うときだけでなく、ゲストティーチャーに来てもらうときや市役所や社会福祉協議会へ聞き取り調査に出かける場合も、相手先への連絡や打ち合わせを大切にする必要があります。体験学習に協力してくれる相手も、体験の目的や内容と自分の考えていることが合わなかったり、自分の仕事や活動を邪魔されるような場合には、気持ちよく協力できなくなります。意義のある体験学習を進めようとするならば、体験の目的やねらいについて、教師と体験相手と十分に打ち合わせをして、合意をもって実施にあたるようにしましょう。
  日常業務が忙しすぎて、そんな打ち合わせが出来そうもないという場合は(それで良いというわけではありませんが・・・・)、社会福祉協議会の職員や福祉教育ボランティアとなってくれる人たちに間に入ってもらうと、調整の抜け落ちや相手先への配慮不足が少なくなるかもしれません。

◆交通手段の確保

  つくば市教育委員会には無料で借りられる学校教育専用バスが3台(大型2台・中型1台…平成15年度の場合)あります。使用の2週間前から6か月以内の範囲で予約ができますので,早めに計画を確かめ,予約するとよいでしょう。各幼稚園や学校からはイントラでも予約が可能です。予約後には規定の申し込み用紙を提出します。詳細については市教育委員会教育総務課までお問い合わせください。
 少人数の場合には、行き先によって、無料の「のりのりバス」の利用も考えられます。コース,乗車人数,行き先,時刻等を確かめて利用しましょう。運行時間やコースの詳細については、つくば市のホームページ“知って得するつくば市情報”の「のりのりバス」http://www.city.tsukuba.ibaraki.jp/find/bus/index.htm で調べることができます。
 交通の便がよいところなら路線バスの利用もできます。予算があるならレンタカーやバス会社の貸し切りバスの利用という方法も考えてみてください。このほか、保護者の皆さんの協力をいただく方法も考えられますが,安全面での十分な配慮が必要となります。

◆事故に備えた保険

  学校の管理下で福祉教育が行われる場合、その事故については「学校安全・災害共済給付制度」の対象となります。ゆえに、授業や課外活動の一環として行われる福祉体験については、学外で行われる場合も含めて保険をかける必要はありません。
 しかし、子どもたちが授業の延長上で、放課後帰宅後や土日、長期休みの時などの自主的にボランティア活動を行う場合には給付制度の対象となりませんので、子どもたちに自主的にボランティア活動保険に加入するよう勧めていただくのもよいと思います。偶然の事故で他人にケガをさせてしまったり、他人の物をこわしてしまうことも全くないとはいえませんので賠償補償があれば安心です。子どもたち自身のケガにも傷害補償がなされます。このボランティア活動保険の加入申し込みはつくば市社会福祉協議会内のボランティアセンターで取り扱っておりますので、そちらにご相談ください。保険掛け金は、年間1人300円からのようですが、助成制度もあるようです。

◆お礼や謝金をどう考えておけばいいの

  ゲストティーチャーを依頼したり、施設訪問をする場合の謝礼をどう考えればよいのかという質問がよくあります。お世話になった人や施設に何らかのお礼をしなければならにと考えることは、人間関係をうまく進めていくために大事なことです。しかし、教育現場ではそのための予算が確保されていることが少ないですし、予算がなくて体験学習をあきらめるということにはしたくないですので、普段の生活場面のようにここを固く考え過ぎることはないと思います。
  まず、このような予算がまったく確保できない学校の場合、必ずしも金銭の謝礼や謝礼品を用意する必要はないように思います。ただ、謝金なしにゲストティーチャーを依頼したい場合には、その旨を事前に伝え、それでも引き受けてもらえるかどうかよく確認をしておく必要があります。ただ、このように謝金を渡せないような場合にも、協力者や施設に謝意を示すことは重要なことで、子どもたちにもその大切さを教えることは必要となります。
  つぎに、予算を確保できる学校の場合には、ある程度の謝礼基準をつくっておくことも重要になります。そして、ゲストティーチャーを依頼する場合には、謝金額を事前に話して交渉を進める方がよいように思います。あまり少額なので事前に謝金額を示したくはないという学校もあるようですが、他校の時より少額であることが後で分かって、不満が出てきた事例が市内にあります。福祉教育で協力される方で謝金額にこだわる方はあまり多くはありませんが、引き受けられた方が後で嫌な気分に陥ることにならないような配慮が必要のようです。
  つくば市の教育委員会には、小中学校のゲストティーチャー受け入れのために、ある程度の予算額で謝金が準備されているようです。(平成15年度はゲストティーチャー1名につき謝金4,000円まで。今後も継続されるかどうかは不明。)謝金が必要になり、各学校で予算が確保できない場合には、教育委員会に相談してみてください。

◆写真やビデオ撮影

  いろいろな場所に体験学習に出かけると、思い出や記念にと写真やビデオを撮りたくなります。しかし、最近、福祉の世界ではプライバシーの問題もあり、勝手に写真やビデオを撮ってほしくないと言われることが増えてきました。特に、印刷物やホームページでその写真やビデオが勝手に流されてしまうことへの抵抗が大きいようです。ゆえに、写真やビデオを撮影する場合には、訪問先の施設や機関の関係者に了解をとるとともに、被写体になる相手の方にも必ず了解を得てください。写真やビデオ撮影を了解してくれるような福祉施設でも、施設利用者の顔を前面から撮らず、後ろから遠景で撮影してほしいと希望されることも多いようです。

 

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